私が嫌ってやまない(苦笑)オークスの『華陵学園初等部』で、私が読まなくなって補強された注目の新戦力といえば、すずきみら(これは大ベテラン)、岡田コウ(他誌で大活躍中)、そしてこの陵こえり。
 ようやく初単行本が出たので買ってまいりました。

 ではまず収録作についてさらっと。

妹はサンタクロース
 妹のクラスのクリスマス会の劇に招待された兄。愛してやまない妹の主演っぷりににやにやが止まらない兄だが、劇中のキスシーンを目撃してしまい、舞台終了後に妹を呼び出して…。嫉妬ばりばりで暴走する兄に「お兄ちゃんが王子様だよ」と抱きつく妹。早い話がシスコンとブラコンのあーあーもうごちそうさま的ならぶらぶ物語。胸愛撫→ぱんつ越しいじり→挿入→外出しと、妹の可愛さを除くと割とHシーンは淡白。フリの部分が2頁圧縮できたらなぁ。7点。
もいちどキミに
 教育実習で派遣された先で、初恋の相手と久々に再会した青年。そして、「思い出の中の」初恋の少女にそっくりな教え子も…(注:親子ものではない)。どっかのこじかのような少女に振り回されて少女を徐々に意識していくも、「そっくりなだけ」と少女を避けようとしたが、屋上で二人っきりになった際に少女が押し倒してふぇら→スカートたくし上げコンボで青年を誘惑。バックからおねだりして挿入中出しと展開。何となくいい話っぽくまとまっているが、よくよく考えると「初恋の少女のことは今でも好きだが、大人になってしまった初恋の子には興味がなく、初恋の子の代わりとしてそっくりな少女を抱く」というある意味最低男っぷりを露呈してしまっているわけで(苦笑)(これはジョークではなく、本当に本編中で青年がそう認識している)。それでもまとめ方がうまくて救われたが。8点。
ヘビ☆ロテ メガネくん(全5話)
 眼鏡が外れた後、なぜか記憶があいまいになっただけでなく、交尾後の女の子が目の前に横たわっているという症状(?)に悩まされている内気な少年。密かに想いを寄せている少女に知られまいとするが…という二重人格もの。眼鏡が外れると性欲の権化が女の子を犯してしまう、という設定で(ただし陵辱ものではなくあくまでラブコメの範疇)、1話では勝気な幼馴染、2話ではスクープ狙いの新聞部員、3話では眼鏡男子萌えの後輩が毒牙に。これだけ女の子出てきてハーレムエンドかと思いきや、最後は否定し続けていた裏人格を肯定することで統合が行われ、レイプ未遂から救った本命の女の子と結ばれてハッピーエンド?に。ハーレム好きには残念でしたとしか言いようがないが、これはこれで悪くない。ただ、2話を除いて2頁でオチをつけにいっているため、フィニッシュが常に右頁(3話は最終頁)というのは残念。トータルだと7点かなぁ。
ERACER OF MAGIC
 童顔で背が低いせいか(しかし目つきは悪い(笑))教え子になめられている教師。やたらとちょっかいをかけてくる宿敵の少女がテスト中に落とした消しゴムを取るそぶりでカンニングをしていると思い、放課後問い詰めるが…。あくまで消しゴムを見せることを拒否する少女に、校則に則り懲罰服(というか全裸)にさせるが、急にしおらしくなってしまった少女を意識してしまう教師。勢いに任せてぱんつ越しにいじり→机の上で正常位挿入→中出しと体罰(笑)を加える。最後でちょっといい感じの真相が明らかになってほっとさせるが、この話だけでは想いが通じたとは言えないよなぁ(汗)。残念ながらこの作品も右頁で中出し。7点。
ERACER OF MAGIC -truth-
 ということで続編。あれ以来「教師の威厳を取り戻した」といい気になっている教師。ところが、同僚から消しゴムのおまじないのことを知らされ、不正もないのに懲罰を与えちゃった→あいつのことだから根に持つに違いない→とにかく職を守るために不正の証拠(か真相)を!と、少女の消しゴムをこっそり見てしまうが…。実はすれ違っていた想いをぶつけ合ううちに想いが通じ合い、またしても教室でHへ。そして右頁で中出し(涙)。いい話なんだ、いい話なだけに、もう少しストーリーをうまく圧縮できないかなぁ、と。7点。
Beginning
 なんと単行本未収録作のプロローグを描き下ろし(汗)。クラスになじめない転校生が先生にレイプされて目覚め、たくさんの「お友達」を作るお話。これも右頁でフィニッシュ。

 …とまあ、とにかく右頁でフィニッシュして最後の2頁で話を締める傾向のある人です。Hシーンへの導入部も悪くはないもののちょっと長めで、その分Hシーンは淡白な傾向。コスチュームへのこだわりも特に見られません。
 キャラの描写力に関してはもう既に完成されていて、ちょっと背景を濃くしてしまう関係で全体的にインクがべたっと乗っている「重め・黒め」の画面ではありますが、それはまあ個性の範囲内かと。まあ「カラーを描かすと映える」傾向のある人ですが。
 それだけに、あとはストーリー自体の問題ではなく、それをどう16頁に割り振るかという構成力の問題。これさえクリアすれば十分他誌でエースはれる逸材になれるかと思います。

 ということで、私みたいに「右頁で出してるのはだめ!」という人でなければ、まあ買っても問題ないかな、という一作です。ただ、ストーリー的に萌えるとか、キャラが凄いとか、コスチュームがいいとか、そういった「突き抜けた」部分が特になく、「女の子は可愛いが全体的に無難」なレベルに留まっていることは注意すべきかもしれません。

 個人的には、LOで徹底的に鍛えられるのがいいのではないかと思いますねぇ。それだけの大器の片鱗は見せているのですが…オークスでは伸ばせないだろうなぁ…。むしろ『華陵しばり』が変な方向に育ててしまっているような…。